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腹水病!

ども。 金髪ブタヤロウです。

今日は(睡魔に襲われたため2日にまたがって更新)マジメブログ。

お客様から金魚の腹水病について、お問い合わせがあったので、その内容をご紹介でし。


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こんにちは。金魚の様子を相談したくご連絡させて頂きました。

赤くて少し大きめの金魚を飼っているのですが、ここ数週間おなかが膨張して破裂しそうです。

水槽や敷き石などを全て洗ってきれいにして古い藻は入れないようにしてみました。

今日見たらほんの少しお腹が小さくなったような気もするのですが、お腹が小さくなるのには時間が

かかるのでしょうか??

また、エアポンプの管のところにじーっとしていることもあって不安なのですが。

アドバイスいただけますでしょうか。
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この症状はおそらく腹水病といわれる病気だと思います。

お魚の腹部が膨らみ若干色あせます。 食欲が減退し、あまり活発に泳がなくなります。

白くて細長い糞をしたり、排泄の回数やその量が減るなどの症状が出る病気です。

・・・経験上ですが。 マツカサ病(鱗が逆立つ症状)ポップアイ(眼球が飛び出る症状)などの

エロモナス症といわれる病気も併発することが多いように思います。

で。 重要なのは、お魚がこの病気にかかってしまう原因です。

お魚が病気になってしまう原因のほとんどが「ストレス」です。

水換えの度に魚を網ですくう、1/2以上の飼育水を一度に交換する。 掃除の度に砂を丸洗いす

る。必要以上の給餌をするなど、間違った飼育方法がストレスになっている場合が特に金魚を飼

われている方に多く見受けられます。

水換えの際、お魚を網ですくったり別の容器に移してはいけません。

砂を水道水で丸洗いしたはいけません。

古い餌を与えてはいけません。

自己流の方法で飼育するのではなく、飼育指南の書籍を読んだり熱帯魚屋さんに聞くなどして基

本的な飼育方法を覚えましょう。

特に腹水病は消化器官、泌尿器管での障害であることから考えると、古い餌を与えた。一度に多

くの餌を与えた。消化吸収の悪い餌ばかり与えた など 餌が原因となる可能性が高いと思いま


す。 

・ 一度開封した餌は半年以内を目安に使い切りましょう。

・ 餌の与えすぎに注意!給餌後1、2分たっても餌が残っているようでしたら、餌の与えすぎです

・ 出来ればフレークタイプの餌よりも粒状の餌を数回に分けて与える事が理想です。

うむうむ。

で ・・・。肝心の治療方法ですが。

熱帯魚屋さんで販売している市販品の薬で効果があるとすれば、グリーンFゴール顆粒だとおも

います。(パラザンDが効果的だという話も)この薬を規定量飼育水に混ぜる事で、治療効果はあ

まり望めないものの、他の感染症を防ぐ事が出来ます。

魚は人間ど同様に自分で病気を治そうとする治癒能力が備わっています。

上記にあげた様々なストレスを取り除く事が出来たなら、薬を使用しなくても回復する場合もあり

ます。


実際に初期症状の段階であれば、定期的な水換えやヒーターを用いて温度を一定に保つなど、

考えられるストレスを減らす事で治療できた経験があります。

しかし、この腹水病という病気は白点病などと異なり、魚体の内部、消化器官や泌尿器管で発生

する病気ですから、その発病の早期発見や治療が非常に難しい病気である事は間違いありませ

ん。

近日中に魚病薬の発売元である日本動物薬品に問い合わせてみようと思っていますが、私の経

験上、国内で観賞魚向けに発売されている魚病薬に、この腹水病にはっきりとした効果が見られ

るものがありません。 

(勉強不足な為、この病気の原因菌が何なのか。また感受性のある薬品が存在しているか、すら

知りません。・・・ごめんなさい)

結局、この病気に対する薬が無いのか!? という所が一番重要な事ですが。

一番現実的な方法は、ヒーターで加温して温度を一定に保ち、少量の水換えを回数多く繰り返し

沈降タイプ(水に沈む餌)で粒状の餌を少量ずつ与える。そして、飼育水が0.3%の塩分濃度にな

るよう、粗塩や人工海水を添加し、グリーンFゴールド顆粒を規定量添加、浸漬法の治療を続ける

というのが、水景工房おすすめの治療方法です。

ですが。 

裏技もあります。

以前に勤めていた熱帯魚屋の先輩に教えてもらった方法なので、正確な薬量の知識や私自身

の経験もないのですが、「フラジール」という人間用の薬が薬局で入手できます。

この薬を粉末状にして餌に混ぜて与える、経口投与法という治療方法です。

薬の分量は魚の重さ100gに対して3mgのフラジールを餌に混ぜ与えます。

ちなみに、以前魚の重さを計った事があるのですが、ネオンテトラSサイズが約1g ブラックファン

トムやシルバーチップなど 中型のテトラが約4gでした。

その事から推測すると金魚すくいサイズの金魚は、だいたい15g~20gの魚体重といったところだ

と思います。


でっ!この経口投与法が一番効果的ですが、お魚が餌を食べない場合やかなり衰弱が進んでい

る場合には、先にも紹介した浸漬法を行います。

この場合60cm水槽に対して 200mgのフラジールを水槽の飼育水に添加します。

毎日少量の水換えを行い4~5日程度様子をみて、完治していないようであれば同量の薬を再び

添加します。

どちらの方法においても、フィルターに活性炭が入っている場合には取り除いてください。

それと、ジクラウォーターや麦飯石溶液など吸着効果のある添加剤の使用は避けてください。

照明を切り、出来る限り落ち着いた環境を用意します。

以上。 腹水病の治療方法のご紹介でした。